キケンだらけの課外授業~私の周りは不良がいっぱい!?~
俺は目を細めて女を見下ろす。





「つかお前、何者だ?」


「え?あ…あたしはその…」


「お兄ちゃん!この人が僕がずっと話してた未唯ちゃんだよ!」




守は必死に俺に説明しようとする。


だけどそういうこと聞いてんじゃねぇんだ。



あのナイフの扱いは、明らかに素人モンじゃなかった。


おまけに鋭い股関への蹴り込み…


普通、急所は蹴り上げるか回し蹴りするもんだけどコイツはかかとを使ってた。


あんな攻撃法見たことねぇ。




観察するように女を睨むと、女は震えながら目をギュッと閉じた。




…あ?


腕がたつヤツかと思えば、睨み程度でなにビビってんだ?


今のコイツにさっきの面影がどこにもない。




…意味わかんねぇコイツ。



俺は思わず首をかしげる。


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