ラブゲーム
ステージ1
僕、篠原太陽は弟の陽太と小さい頃から二人で遊んでいた


親さえ見分けがつかないくらいそっくりな僕らはだんだん性格曲がっちゃったんだよね~。


人気の無い教室。
女の子と僕は二人きり……じゃなかった


近くに多分呼び出された本人の陽太がいるはず


僕ら二人にしかできない遊び。ゲーム。
僕らはこれをラブゲームっていってる


「あ、あの」


「うん?」


陽太くん好きです付き合ってくださいでしょー?

「陽太くん好きです付き合ってください」


一字一句、同じ!
ラブゲームの内容は双子のどちらかが呼び出された場合入れ替わって気づくか!


好きな人なら気づいてくれたっていいのに


「ごめんね?僕、太陽なんだ……陽太忙しくてさ 要件聞いてきてって言われたんだけど」


ルールは簡単。答え合わせしてても 本人は出てきてはいけない。また、女の子は傷つけない


「あっ!ごめんなさい……陽太くんと間違えて」

女の子はオチつきなく手を後ろで組む


「うーうん?大丈夫、大丈夫、陽太にいっとくね?」


「ありがとう」

この女の子は本気で陽太を好きみたいだ。
ラブゲームをやる理由


①暇つぶし
②本気度を知る
③見分けてくれる人をみつける


本気度を知るって言うのはさ過去に陽太が聞きに言ったとき陽太くんでも良い!って子がいたんだって


失礼な子とか思ったよね いくら双子でそっくりだって別々の人間なのにさっ


「太陽ぉー」

「どう?」


女の子が立ち去ったのを確認して陽太が入って来た。あぁ、この顔じゃ


「ムリ」


「あーやっぱり?」


ほらみろ。
だから僕らには彼女何ていたことがない。


あ、僕らを見破れる女の子が一人いる。まぁその子は彼氏いて幸せそう


喧嘩ばっかりしてるけど

「「あっつ……」」


むあっとした空気
空気を逃がすために窓を開ける


全く、双子って言うのは厄介だ
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