ラブゲーム
ステージ2
俺は太陽と杏奈の後ろ姿を見送って俺と杏子は二人きりになった。


「うーん……太陽大丈夫かぁ?」


「陽太は昔っからブラコンだよね」


クックと笑う杏子。
俺は小さい時に杏子に会った記憶は全く無いんだけど


「いつか会ったか?」


「んー……小2の時の運動会の日にご飯食べた」

杏子の記憶力は驚異的だと思った。小2の時なんて全く覚えてない


空き教室の窓に背中を預けてる杏子を見る


「覚えてるよ、初恋だもん」


「え?誰に初恋?」


ちょっと期待した。
けど


「太陽に」


「そっか」


いつもこんな、俺が好きになる奴はだいたい太陽のが好き


太陽は優しいから絶対うなずかないけど


「でも、運動会の日に失恋したんだよ」


「マジか、」


「だって太陽、杏奈じーと見てるし杏奈が太陽じーと見てるし陽太はブラコンだし」


相変わらずクックと笑う。けどその笑い方はすごく楽しそうだった


俺は緩むほっぺを緊張させて、いま俺を好きだったらいいのにと思った


「今、好きな奴はいるのか?」


「いるよブラコン陽太」

グサッと刺さる。
窓を開けてこっちに背を向けた。誰を好きとか聞けないけど


何か小さいな杏子


「ブラコンってどの辺が?」


「太陽とずっと一緒に居るし、色々、世話やいてるしこの前なんか……」

杏子は、はっとしてこっちを見た
杏子っていつから見てたんだ


いつから……


他人が気づかないくらいにしか俺は太陽の世話なんてやいてない


いつから見てたんだ。
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