悪魔のようなアナタ ~with.Reiji~


なんだかとても体が重い……。

腰が……下腹部が、痛い。


灯里はごろんと寝返りを打ち、ゆっくりと目を開けた。

ぼーっと天井を眺めた後、部屋の中を見回す。


「……あれ?」


天井にも部屋にも見覚えがない。

窓の外が明るいことを考えると朝のようだが……。


ふと自分の体を見ると、なぜか何も着ていない。

ベッドも布団も見覚えのないものだ。


灯里は眉根を寄せ、首を傾げた。

一体何が……?

と思った、その時。


「起きた? 灯里」


ドアの向こうから玲士が顔を出した。

その顔を見た瞬間、昨夜のことが一気に灯里の頭の中に押し寄せた。


あまりのことに理解が追い付かない。

しかし自分が何をされたかだけはわかる。


灯里は頭を抱え、絶叫した。



「なんてことしてくれるのよ、このアクマ――――っ!!」


< 54 / 174 >

この作品をシェア

pagetop