お仕置きしてやろうか?~ご主人様は俺様王子~
* 残酷な言葉

バタン!!


扉が開く音が聞こえた。


カツンカツン…


足音が近づいてくる。


それはあたしの真後ろでピタリと止まった。


「来栖…」


名前を呼ぶ声がする。


恭ちゃん…


顔なんか見なくてもわかる。


でもあたしは顔を上げることができなかった。


涙を止めようとしてもとまらなくて。


「…ひくっ…」


「なんで、こんなところで泣いてるんだよ」


「…ごめん…」


「そうじゃ…なくて」


恭ちゃんが後ろからあたしのことを抱きしめた。


「なんで桐生のこと、離したんだよ…」

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