好きになっても、いいですか?

04



会社からすぐ近くの、オシャレなオープンテラスのカフェ。

今はランチタイムでそれなりに賑わってはいるが、高級そうな雰囲気から、麻子が知るような店の賑わい方とは違い、上品な店内だ。


「お好きな物を注文してよろしいわよ」
「いえ。自分の分は、自分で支払いますから」


そうして注文を終えた後、麗華と向き合った。

美人で頭もよくて――獲物を狩るような鋭い目。

麗華はグラスに口をつけて、それをテーブルに戻すとにっこりと笑った。


「昨日はごめんなさいね。まさか、本当にあんなになるなんて――」

(……その言い方は謝罪じゃないじゃない)


麻子は瞬きもせずに麗華を見ていた。
すると、そんな麻子の目が気に入らない麗華はさらに続ける。



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