「日菜!」


私めがけて、スポーツタオルを投げてきた小高くんは、私がそれをキャッチすると、またドリブルを始めた。


小高くんは、バスケ部の練習が終わってから、いつも残って自主練習をしている。

その後ろ姿を眺めながら、体育館のステージに腰をおろした。


マネージャーの私も、いつからかその練習に付き合うのが日課になっている。


何度も何度も、ドリブルとシュートを繰り返す小高くん。

その間、どんなに念じてみても、一度だって私の方を振り向いてくれない。

この恋の行く先のようで、胸が苦しくなる。


少しぐらい私のことを見てよ。

そう思いながら、小高くんのスポーツタオルに顔を埋めた。

この作品のキーワード
密フェチ  匂い 

感想ノートに書き込むためには会員登録及びログインが必要です。