「先輩、ご卒業おめでとうございます!」

かかる声に、片手を振って応えながらも、私の頭の中は他のことでいっぱい。

あの『約束を』を『あの人』は覚えてくれているのかな?

早く、『あの人』に会いたい。

誰よりも早く、校門に向かう。

でも、『あの人』はまだ仕事中だから、一度家に帰って支度をして…

校門を飛び出した私の目に飛び込んできたもの…それは---

煙草を吹かしながら高級車に寄りかかる、スーツ姿の『あの人』

「キョウスケさん?!、えっ、ウソっ?!」

「約束を果たしに来たぞ」

驚きのあまり固まってしまった私に、恭介さんはゆっくり距離を詰めてくる。

煙草とスパイシーなフレグランスが入り混じった、恭介さんの香り。

「サヤ、卒業おめでとう」

そのとたん私の目から涙がこぼれ落ちた。

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密フェチ  甘ロマ  純愛  溺愛  肉食  年の差  大人  切ない  じれじれ  イジワル 

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