あくしゅ。
Act.Ⅱ

会報からのメッセージ

「里美、この間のイベントどうだった?」


ランチタイム。


ずっとハードなスケジュールが

続いていたのだが、

この日、久し振りにちゃんと時間が取れた。


里美はいつもの様に

由香と一緒に過ごしている。


「私ね、

 実は貧血起こして倒れちゃったんだ」


「え!?

 じゃあ、一緒に選んだプレゼントは

 渡せなかったの?」


由香は慌てて里美に聞いた。


里美は軽く首を横に振りながら答えた。


「ちゃんと渡してきたよ」


それを聞いて

由香はほっとしたようだった。


2人で1日かけて選んだプレゼント、

やはり由香もどうなったか

気になっていたようだ。


「で、渡したって、

 ちゃんと本人に渡せたの?」


由香の質問に

里美は一気に顔が真っ赤になった。


ジェイクと一緒だったあの数分間。


夢のようだったあの時間。


里美は暫く考えて、

由香には正直に話そうと

真剣な表情になった。


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