114歳の美女
6話 奇妙な同居生活
 ときが瓢箪の夫婦茶碗を持って家に帰って来た。自分の部屋に行こうと思い、階段を上りかけていると、下から声がした。


 「ときはん、ちょっと」


 声の主は吉のだった。


 「は~い」

 「あての部屋まで来てくれへんか」
 「わかりました」


 ときは夫婦茶碗を自分の部屋に置いてから、吉のの部屋に行こうと思った。それで、階段を上り始めた。


 下から吉のの声が、ときを追っ掛けて来た。


 「その包みを持ったまま、今すぐやで」
 「へえ」


 ときは仕方なく夫婦茶碗を持ったまま、吉のの部屋に出掛けた。






 
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