「先にシャワー浴びてきて?」

 私は部屋に入るなり手際よくブラウスのボタンを三つ外した、その手をとって熱っぽい声でせがむ。



「楓花(ふうか)って本当、潔癖症だよな」

 折角のいい雰囲気を中断されたのが不服なのだろう。丈(たける)は悔しそうに唇を尖らせる。大人っぽい彼の顔が途端に少年のように見えて、胸がきゅんと高鳴る。



「違っ」



「いいって、無理しなくても」



 ふてくされたまま乱暴に自分のネクタイに手をかける丈。

 私は誤解されたくなくて慌てて彼の大きな手に自分の手を重ねた。

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密フェチ 

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