プラチナ
第1話

「おまえは結局何にも向き合ってない」



知ってるわよ、そんな事。








頭の中から消えない言葉がある。それは、昨日の聞いた言葉だ。あたしは、何にも向き合ったりなんかしていない。
好きで好きでたまらないのに、そうよ、あたしは彼に向き合えない。ぶつかれない。
怖くて怖くて、ただの好きって二文字すら口に出せない。
本当は、言いたいのに。









千代、18歳、職業ホテル専属コンパニオン。
一人暮らし。
あたしには好きな人がいる。
飲み屋の店長をしている4つ年上の人。名前は薫君。
薫君と初めて会ったのは
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