威鶴の瞳
『自分』
もっと詳しく調べることにしよう――。
「依鶴!」
今日も占い師の仕事中、トーマが仕事場に来てくれた。
「これ、弁当な」
「あ、最近ずっとですね。ありがとうございます」
「もう敬語いらねんじゃねーの?全部知ったわけだし、しかもお前のが年上だろ?」
「はい……あ、うん」
あの、全ての秘密を話した日以来、トーマは私のことを依鶴と呼ぶようになった。
威鶴と同じ、依鶴。
でも扱いは今まで通り。
どうやら威鶴と依鶴で切り離して考えることにしたらしい。
それは今まで通り。