教組の花嫁

 ほのかは美和からのメールを読んで、美和の携帯に電話を入れた。


 「もしもし、ほのかです。今いいかな」
 「ああ、ほのかさん。少しならええよ」

 美和が電話に出た。


 「星野さんが教祖様の愛人になったというのは、本当なの」


 ほのかが美和に質問をした。


 「星野さんは住居棟の客室で生活し出したから、本当ちゃう」


 「私、今からそちらへ行くわ」
 「えっ、こちらに」

 美和が目を丸くして驚いた。


 「失踪してから仕事が無いのよ。どうせ暇やから。日吉さん、星野さんの動きをマークしていてね。後で、お礼はたっぷりとさせてもらうから」
 「了解したわ」

 美和が頷いた。


 ほのかは急いで旅の準備と、変装の準備をすると、東京駅へタクシーを走らせた。









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