荒波は海賊を呼び寄せる
近付く距離
「おい!何時まで寝てんだ!起きろ!」

「ノックしないで、女性の部屋に入って来ないで!相手の許可無しに入室するのは、犯罪よ!」

ウェディングドレスを脱いで、用意されてた服を調度、着替え終えた所だったルーンは、我が物顔で入って来たレフォンを睨みつけた。

「此処、俺の部屋。てっ、事だから許可は要らねぇ。抑、船長が入れない所は無い」

「自分中心で考えないで。全ての人が、アンタの顔と名前で許可すると思ったら大間違えよ」

文句を言いながら、手櫛で髪を梳かして結い上げるルーンの姿を、レフォンが愛おし気に見遣る。
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