獣は女を食べるために襲っているのだと思っていた。
 女の方が脂肪が多くて柔らかいので、だから好んで女を襲うのだろうと。


「獣は女を食べるだけじゃないんですか?!」
「ん? まぁ大体事後に食われちまうけどな」


 獣は人間の女と交わる事で能力が増すという。
 女の体液や分泌液を舐めるだけでも力を得られるらしい。
 だがそれは一過性のもので、交わって得られる力に比べれば微々たるものだ。

 それを聞いてクルミは身震いした。
 五年前寝室に入り込んだ黒い獣は、執拗なほど顔を舐めた。
 あの時のクルミは恐怖と緊張で涙や汗を流していた。
 獣はそれを舐めていたのだろう。

 それにより力を得た獣は、たちどころに傷が回復していた。
 あのまま誰もやって来なければ、獣に陵辱されたあげく食べられていたのかもしれない。

 クルミのこわばった表情から察したのか、ジンは薄笑いを浮かべた。

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