僕らはみんな、生きている。
3 てのひらから届くもの
 彼氏、といえるのか疑わしくなってきた。

 そんなとき、ゆかりにすごく会いたいと思うようになった。

 電話してみると留守電に切り替わったので

「麻美です。あとで電話ください」

 と残しておいた。

 その日の夜の9時ごろ、ゆかりから電話がかかってきた。

 いつでもいいから会いたいと言うと、土曜の午後に会うことになった。
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