「どうして私が王子様の体型に合わせなきゃならないのよ」
「抱き心地が悪すぎる。小骨が刺さってしょうがない」


 ロイドの言葉がまったく王子とは関係のない事を意図していたのを知り、先ほどのしかかられた事を思い出して、結衣は真っ赤になって怒鳴った。


「あなたに抱かれるつもりないから! ひとの事をイワシの煮付けのように言わないで!」


 ロイドは額に手を当て嘆息した。


「その声で女言葉はよせ。殿下がご乱心あそばされたかと思われるだろう」
「この薬、効果はどのくらい続くの? 毎日飲んでたら効かなくなるんじゃない?」
「それは薬じゃない。人の話は真剣に聞け。薬が都合よく移動したりするわけないだろう。声帯に取り付いて声帯の振動を制御するマイクロマシンだ」


 不愉快そうに無言で睨む結衣を見て、ロイドは言い直した。


「声帯に取り付ける、ものすごく小さい変声機だ。作動時間は約十五時間」


 機能についてはわかったが、何の役に立つのかよくわからない。
 今回はたまたま役立っているようだが。

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