「花緒、今日は家に帰るんだよな?」

隣の夏弥が、私の腕を掴んで歩き出す。裏手にある公園にでも行くのかと、素直についていった。

大通りを迷いなく歩く夏弥には、どこに行くのか目的地があるようで、ずんずんと歩いていく。

「えっと、今日はおばあちゃんの家に帰る。きっと私が帰っても『あら、ずっと瀬尾さんの部屋にいてもいいのに』って言われそうだけど。でも、やっぱりおばあちゃんが気になるし、帰る」

その言葉に嘘はないけれど、夏弥の部屋に持って行った着替えだけじゃやっぱり足りないし、自分の部屋に戻っていろいろと片づけたいこともあるし。

第一、結婚の許しをおばあちゃんがしてること、ちゃんと確認したい。

まあ、十中八九おばあちゃんは許してくれてるとは思うけど。

「そうか。金曜日の晩からでもまた来いよ。俺も明日から木曜まで出張だから、会えないし」

「え、出張?どこに?」

「……沖縄」

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