春の香がようよう漂い始めた三月中旬の夜会にて
喪服で現れた少女、エスメラルダ。

女嫌いの公爵の心を奪ったと人々が囁き交わしたのは四年前。
僅か十二歳の少女が一人の男の心を奪い永遠を誓わせたのである。

しかし公爵は結婚式直前に帰らぬ人となった。

そして十六歳の彼女は、やがて王冠を戴く定めにある王太子の心をも奪い取った。

それをきっかけに、人々は動き出す。
エスメラルダの心に、恋を花のように咲かせたいもの、塵芥のように踏み潰したいもの、邪魔だと思うもの、愛おしもうとするもの……

──様々な人間関係はまるで一幅のタピストリのようで──

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