二人で揃えたカーテンがビリビリに爪たてられてほつれている。

 ワインボトル、グラス、マグカップ、テーブルウエア、それからソファカバーも観葉植物もプランターの花も、色々なものが滅茶苦茶なリビング。

 私はおそるおそる潤哉さんを見上げた。彼は深い溜息をついて、ほら見ろと言わんばかりの様子。

「ごめんなさい。昨晩のうちに色々しておくべきでした」

 子猫用のお布団を用意してそこに寝かせていただけで、おトイレはかしこくしてくれたみたいだけれど、このありさま。

「なんで君が謝るの。悪いのは、あの子猫だ。きっと大きなオモチャの家にでも入れられた気分になったんだろう」

 ひょいっと捕まえて抱っこするとウィルは爪を立ててしがみつき、丸い瞳で睨んでいるかのよう。


 なんだかおかしくて笑うと、潤哉さんはやりきれない顔をした。

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