月夜の翡翠と貴方


…ああ。

私はつくづく、この男に。


囚われているな、と思った。


ルトが、私を抱きしめたまま「寝よう」と言う。


そして、やはり変わらない、優しい声で。


「おやすみ」


…ルトの声で、目を閉じる。

優しく甘い夜。


月明かりが、私達を照らしていた。














< 704 / 710 >

この作品をシェア

pagetop