遊びじゃない
そんなのってアリ?


「ごめん、もう1回言って。」


静かなこの空間で、はっきり聞こえてたはずの言葉をもう1度せがむ。

目の前の月末に迫ったクリスマスが来れば、付き合って2年になる彼氏。

見慣れたはずのその顔は、今まで見たことがないくらい不機嫌に歪められていて、

「…麻央とは、結婚は考えられない。」


視線を逸らしたまま、私たちの終わりを告げた。
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