君と恋に堕ちた事について
今年の4月から庶務課に課長として異動した山里が声を掛けてきた。


「時田部長、久しぶりに呑みに行きませんか?」

「そうだな。」


「麻実も呼びますよ。」

オレの胸が高鳴った。


麻実が退職してから会っていない。


「じゃ、来週の金曜日はどうですか?」


「分かった。」


「場所は考えておきますよ。」


山里は、頭を下げると足早に立ち去った。
< 39 / 123 >

この作品をシェア

pagetop