変わった同居人


「希の料理は全部好き。」




……お世辞が上手すぎる。


ちょっと嬉しくなってしまった。




「あ、ありがとうございます。」




しかし、私はお世辞でも有り難く頂戴した。




「私の料理なんていつも食べてるのに…」




何でお粥で喜んでしまうのだろうか?


……ショックすぎる。


毎日白ご飯をお粥で出そうかな……




「昨日は良い夢を見たから機嫌が良いのかもしれない。」




私の意思を汲み取ってか、淡島さんがそう言った。




「どんな夢だったんですか?」




「秘密。」




何故か黙秘権を使った樫木と淡島さんがダブって見えた。


……やっぱり2人はどこか似通っているのかもしれない。
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