元恋人の甘い痛み【完】
十三、過去との葛藤


―――チュンチュン―――


優しい光と共に鳥の囀ずりにより瞼がそっと開く。ひんやり冷える部屋の中で身体は温かく目の前の肌をぼんやりと見つめた。


雷牙に腕枕をされ抱き締められている。あの後、深夜まで求め合いそのまま寝てしまったのね私。


昨夜は久し振りに本心から欲が芽生えた。あんな風に誰かを求める事なんて今までなかったから何だか歯痒い。


余程雷牙が上手だったのか、それとも私が欲求不満なだけだったのか。分からないけれど、満たされる様なセックスだった。


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