奇妙な関係 ~オスとワタシの奮闘記~
【第三章】

私、至って普通です。

今日も混んでるなぁ……。


受付カウンターから見渡せるロビーは、人で埋め尽くされている。


ロビーのすぐ隣に設けられたオープンスペース兼会議スペースとなっている席はスカスカなんだから、ロビーで話し込むんだったらそのスペースを利用してもらいたい。


そしたら目障りな男どもを見る数が少しは減るのに。



「眉間にシワが寄ってるわよ」



桃花から注意を受け、慌てて顔の力を抜いた。


ヤバイヤバイ。


痕になっちゃうよ。


男に対して嫌悪感はかなり感じなくなったけど、流石にこんなに居たら気分悪い。



「春彦君の事、歩に話したわ」

「そうなんだ……って、え!? 話しちゃったの!?」

「恥ずかしいからそんに大声出さないでちょうだい」



ぎゃっ!


みんなに見られてる!!



「ご、ごめん……」



つい謝っちゃったけど、ビックリする事言った桃花のせいじゃん。


怖くてこんな事口が裂けても言えないけどさ。





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