「お前の父親は民の信頼を集める神官長だ。だが俺は認めていない」

「どうしてですか? お父様はアレス様に何か酷いことをしたのですか?」

いくら馴染みの薄い父親でも悪く言われれば心が痛い。相手が想いを寄せるアレスなら尚更だった。

「現神官長に個人的な恨みが有る訳じゃない。だが代々の神官長のやり方には嫌気がさしている」

「やり方?」

「そうだ。お前はサリアが他国から何と言われているか知っているか?」

「大陸最古の王国ですよね? サリアは最大の強国、エザリアより古い伝統有る国だと言われています」

突然変わった話題に戸惑いながら答える。

けれど、アレスは口元に皮肉な笑みを浮かべながら否定した。

「そんなのは表向きの話だ。実際は宗教国家サリア……神官が支配する国、それが他国からのサリアの評価だ」

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