あおぞらカルテ
case04 16歳男性 急性骨髄性白血病
「道重先生、待ってますよ」

「…え?」


医局のデスクを片付けていると、大屋先生に言われた。


「ぜひ、循環器内科に帰ってきてください。その時には、僕が指導医に立候補しますから」

「ありがとうございます!」


…そうは言っても、まだ決めてないんだよなぁ~。

確かに、循環器内科も面白そうだ。


「色々とお世話になりました。立派な医師になれるように、日々是精進してまいります!」


敬礼ポーズをすると、大屋先生は笑った。


「次は血液内科ですか?」

「はい。ホントは総合内科に行く予定だったんですけど…定員オーバー気味で」


はずれクジを引いた。

最近は“外科離れ”って言われてて、内科志望が多い。

幅広く学べる総合内科は大人気なのだ。


「ま、キミならどこでもやって行けるでしょうけどね」


循環器内科医局を出る時、抱えた段ボールの上に、大屋先生が何かを乗せた。

あ、チョコレート。

大屋先生らしいなと思って、心が和んだ。


「行ってらっしゃい」

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