プラチナ・ラブ

一生……誰からも愛されずに終わる。

疫病神として……。


……家に帰りたくない。

でも、帰らなかったらどんな目に遭うか分からない。


……あたしはあの人の操り人形だから。


娘じゃなくて……娘か疫病神だから。


きっと……あの人は今までにあたしの気持ちなんて一回も考えたことはない。



もし……お父さんが生きてたら――


あたしの人生は何か違ってたのかな……。

お父さんは……あたしを娘として見てくれたのかな。


……会いたい。

お父さんに……会ってみたかった。


それは二度と叶わないことだけど……そう願わずにはいられなかった。



さっきからケータイが何度も震えている。

きっと、仁崎から。

……もしくは、あの人。


……みんなあたしがいない方がいいんでしょ?

だったら……ほっといてよ。


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