ゴースト ――あたしの中の、良からぬ……
「女らしい成熟した体になりたくないからガリガリに痩せてるし。

男の子みたいな体してるでしょ。

甘いものとか、一切食べようとしないの。

少しでもふっくらして、自分が”女”っぽくなるのが許せないってわけ」


「……でも、どうしてそんな風に思ってるのかな」


「わかんない。

でも、パパやママから日常的に言われてたしね。子どもの頃から。

女にしとくのもったいないとか、男だったらよかったとか。

うちの長男、なんて毎回紹介されてたしね」


「そうなんだ」


「物事の判断が出来ない小さい頃にそんなことを言われ続けてたからさ。

“男の子でいないと両親に受け容れてもらえない”なんて思い込んでたような気がする」


「ああ……」


「もともとちょっぴり男勝りな性格だったしさ。

自分で自分の役割を納得しちゃって、だんだんそうなっちゃった、みたいな気がするなぁ」


「ふぅむ。なるほどね」


(一体何のこと? 何話してるの?)

< 129 / 278 >

この作品をシェア

pagetop