O美大は3時間の試験時間にデッサンを上げなければいけない。

だから、今は2時間レッスンだけど、3年になって部活がなくなったら3時間にしましょう、という話になっていた。



初めて入った黒川さんのマンションは、モノトーン中心のモダンで無機質な内装でまとめられていた。

きちんと片付いて、何もかもがあるべきところにある、どこか緊張する空間。

黒川さんの作品が、ところどころに飾られていて。

全部が前見たような作風なのかと思っていたから、半分以上むしろ夢見るような美しい作品だったことに、軽く驚いた。

きれいで透き通るような世界が、高い技術に裏付けられて構築されている。

あたしの好みの世界。


(結構いろんな作風持ってるんだね、この人)


あの狂おしく歪んだ暗さと夢見る美しさ。

同居できないセンスのように思えるのに。



デッサンの指導の区切りがつくと、残り時間はあたしが持ってきた油絵について、いろいろコメントをもらう。