狼先輩。
夢ですか……?


……ここに閉じ込められて、何分が経ったのだろう。



体感的には、すごく長くここにいる……気がする。



怖いけど、さっきよりは、まだ落ち着いてきた方だと自分で思う。



「ふぅ……」


と、息を吐くと、



「ん……?」



バタバタバタ……という足音が聞こえるのに気付いた。



もしかしたら、助けてもらえるかも!!




と、私が叫ぼうとするより早く。



――カチャンッ



鍵が開いて。

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