そして翌朝、
再びあの魔窟の重いドアを開ける。


あーあ、
ここじゃなくてこの隣の広いフロアでの仕事だったらどんなによかったか。


異動が決まったときは嬉しかったんだけど。

なんなの、この憂鬱。


扉の向こうにはやさしい先輩たち…
だったらいいのに。

昨日のことは夢の中の出来事だったらいいのに。


……ありえない。


「おはようございます…」


「…おはよう…ございます」


島津さんは目を合わせることもなくやっぱり小さな声で答える。


このひと、
人付き合いが苦手なのかな?


そんなんじゃ、
ここではやっていけないような気がするんだけど…。




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