君に会える、木曜15時30分
君に会うまで




将来何をしたいか、はっきりとした目標も夢もなく大学に来てしまった俺、西山 奏太(ニシヤマ カナタ)は、


だらだらと平凡な毎日を送っていた。


そんな生活も気がつけば1年も経っていて、2年生になっていた。



「おいっ!奏太!

心理学科の山城(ヤマシロ)さん、あの彼氏と別れたらしいぞ!!」


大学について早々、俺に向かって走ってきた奈良(ナラ)は、はぁはぁと息を切らしながら言った。



ちなみに"あの彼氏"とは、とにかく女の子好きで、遊びまくってるやつだ。世間でいうチャラいやつだ。




「奈良、まず息整えて。おはよう。」



「はぁ、あちぃ~!はぁ、おはよう!」



奈良の息が整ったところで、


「で、何?山城さんが別れたって?」


そういうと、すごい勢いで俺の肩を掴んで、言った。


「そうなんだよ!!

ついにあのチャラい男の付き合い期間最長記録更新がストップしたんだよ。」



「ちなみにどのくらい?」



「三週間!!」


「……おぉ。」



短いと予想はしていたけど、一番続いてそれだもんな。



「ていうか、チャラ男の話はどうでも良くて!!

あの山城さんがフリーだぞ!!」



掴んでいた俺の肩を次はバシバシと叩いた。





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