ヤンキー王子とラブレッスン③【完】
――ボキボキ……と。


背筋が凍るような……、そんな恐怖を感じさせる音が、ホールに響いた。


荒々しさと、押し殺したような静かな声のギャップ。


その中に、五十嵐くんの真剣さを感じ取ったらしく……。


その場にいた全員は、例外なく息をのみ。


それから……。


「ひぃ……」


と、恐怖に満ちた、かすれたような悲鳴を漏らした。

< 223 / 420 >

この作品をシェア

pagetop