笑う門にはオレ様がきた!!
何が起こったのか解らなくて
キングサイズのベッドから
暫く動けなかった。


キスされた…


チュッて軽くだけど
確かにキスされたよね…。


一瞬の出来事なのに
師匠の柔らかい唇の感触がまだ残る。


心臓の音が部屋中に
響いているんじゃないかと思うくらい
ドキドキしている。


私を見下ろす艶っぽい師匠の顔が
目に焼き付いている。


ダメだ私…
急に師匠を男の人として意識してる。


やっとのことで気を落ち着かせ
キッチンへ向かうと


「まぁまぁ旨いじゃん
冷めてるけどな。」


と言って私が用意した朝食を
美味しそうにパクパク食べていた。


「ボケッとするな、早くお前も食えよ。
食ったら出掛けるからな。」


と言われて慌てて食卓に座る。


そして急いで食べた朝食は
本当にすっかり冷めていた。



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