想い綴り

昼間の姿と恋の詩








「朔?どこ行くのぉ?由美も~っ」




「なに、男子便所くんの?」


「やだもぉ~っ、じゃあ、早く戻って来てよぉ?」











針が重なる12時過ぎ。

弁当抱えて
腕を絡ませてくる女子を、愛想笑いでかわして向かうのは

俺のいつもの特等席。







学校で唯一の息抜きの場所


…なハズなんだけど







はあぁ…

気が重い







それもそのはず…

扉をあけた途端に待っているのは












「やほ~♪作詞家さん♪」










そう…コイツ。

さっきまで、授業中ダルそうに外ばっか眺めて

また、教師を怒鳴らせてた問題児。










「ここ穴場だけど、やっぱりさっむいね~っ!!」


「…じゃあ、戻りゃあいいだろ~が」


「……女の子に優しい倉田君のセリフとは思えない言葉だこと。もしかして、2重人格?」










おっ前に言われたくね~よっ!!!


教室じゃ、誰が話しかけてもチラ見で終わる奴が、

あの一件から俺の前じゃ、まるで人が変わったかのように



笑うわ
しゃべるわ

おまけにウルサいわ…









せっかくの癒やしの時間が

今じゃ、一番疲れる時間










「…お前の正体バラしてやりてぇ…」


「え?あたし別に隠してないし」


「顔隠して歌ってたじゃん」


「あ~、あれ?あたし童顔だから、補導されないようにしてるだけ~♪」








そんな芹沢の言葉にうなだれる俺。


そんな俺に、芹沢が出した口止めの条件

それは










「ねぇ、今日のは?」










毎日、
作った詩を芹沢に見せること。









はぁ…
なんでこんなことに…









「ねぇ、早く~っ」







だ~っ!!
めんどくせぇっ!!






< 60 / 130 >

この作品をシェア

pagetop