桜の生け贄
あずさ
「どうしたの?」

…あずさ…?

あずさだ…

「いつからいたんだ…?」
「ん…?ああ。悠輝くんが洗濯物取り込みに行ったあたりかなぁ?」

図書館で借りた本が無くなったんだ。

そう言えたらどれだけいいんだろう…

「何で来たの?」

俺は髪をくしゃっといじってため息をつきながら聞いた。

「これ!さっき逃げちゃったお詫び~みたいな?」

そう言って甘い香りがする箱をさしだした。

「ありがとう…」
「チョコケーキだから!!明日感想聞かせてね♪」

そう言ってまた逃げた。

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