桜の生け贄
ゆず
ー四年後ー

ー前原家ー

「次の生け贄は…どいつにする…?」
「次は私なんでしょう…?お父さん…」
「…ゆず…なってくれるのか…?」
「お姉ちゃんのとこに行けるなら…いい…」

この前原家は生け贄を独断で五年ずつ決めている。

そうして決めたら、回覧板に書いていき、村人全員に知れ渡っていく…

生け贄になるのは、主にこの村の裏切り者…

いないのなら、前回の生け贄の仲が良かった者がなるって決まってる…

だから次の生け贄は私になる…

これは決まっていること…


< 41 / 59 >

この作品をシェア

pagetop