この声が枯れるまで

告白

「え?……っふぇ……ぅそ~~??」


「んん。本当だよ。」



「うっそだぁぁぁ!だって私みんなとは…違う中学に……」


「いいんだよ。」



「え?」


「十年後。また会うんだろ?」


「隼人……。」


「いい?」


そういうと長尾はコクンとうなずいた。長尾はまた泣いていた。



この日はたぶん一番の幸せの時間だったと思う。


幸せで幸せで……。



でもそれが当たり前に思ってしまうことが、怖かった。



そして、12歳の秋。野外ライヴの裏で俺達はキスをした。




俺たちの耳には、聞き覚えのある恋愛の曲が流れていた。



『好きだよ、じゃあね、また会おう』


その歌ではこういっていた。まるで俺たちの恋愛のようだった。



また会おう…また会おう…。



絶対に。





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