【完】君と流れ星を。
しりたい。
◇◇◇


燃え尽き症候群。

それが学校内の流行語になっていた文化祭の後の日々は、気がついたら過ぎ去っていた。


「──……な…ん……さ…ちゃん…紗奈ちゃん!」


「は、はい!」


返事をした途端に海斗先輩の笑い声がした。


「こんなとこで寝たら風邪引くよ」


私はキョロキョロと周りを見渡した。


……そうだ。
授業が終わって、中庭のベンチで英語のテキストを読んでいる間に──。


「寝不足?」


先輩の言葉にはぎこちない笑顔で曖昧にうなずいた。
< 399 / 497 >

この作品をシェア

pagetop