世界が逆転した日

父親登場

そして翌日。
何の解決策もないまま迎えてしまった。


今、俺はものすごく場違いな場所にいる。
昨日の庶民的な居酒屋とは大違いな場所だ。
超高級フレンチレストランでお昼を食べている。
明宏と、そして彼のお父さんと。

このレストランは予約なしではとても入れないんだけど、お父さんが電話したら一発で入れてもらえた。
このことからも明宏のお父さんがいかにVIPかが分かる。

雰囲気はというと、非常に気まずい。
レストランがどうとかじゃなくて、俺たちの空気が。

明宏とお父さんはあまり似てない。
明宏のふわふわした癖毛も猫みたいな口元もまあるい目も、お父さんとは全然違う。
お父さんは貫禄があるというか威圧感がある。

昨日明宏が言ってたように本当に話すことがないらしく、事務的な会話が一言か二言あったくらい。
そしてなぜか自分の親にも敬語を使う明宏。

もっと...こう...、聞くことがあるんじゃないの?
久し振りに会った息子だよ!?

俺はどうすることもできなくて目の前の料理を必死で食べている。

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