虹のかかる恋

初恋のはじまり

「彩夏、おまたせ!!早く学校行こ!!」

私と彩夏は中学校から仲がよくずっと一緒にいる。
だから、2人の最寄駅から一緒に行っている。

「あ、そういえば昨日の虹見た??
 陽菜の大好きな虹!!」
「見たよ!!空と。」
「空って…桜田空?!
 昨日は会ったばっかでそんなに親しくなるものなのね…」
「ちっ違う!!帰り道会っただけだから!!」

「あ、陽菜じゃん。おっはよー♬」
 
BADタイミング…。

「おはよう、空。」
「ちょっと!!2人して名前呼びしちゃってさー
 なに親しくなってんのよー!!」
「昨日仲良くなったんだよな、陽菜ー??」
「あ、うん。
 私の友達の彩夏。仲良くしてあげて??」
「よろしくお願いします…??」
「よろしくな、彩ちゃん。
 俺のことは空でいいから。」


そんなことを話しながら学校に向かっていたが
途中で気がついたのは
”通学路が一緒”ということだった。
…今、本人に聞いちゃえばいいのか!!

「ねぇ、空って私たちと通学路一緒だけど
 私とかの家と近いの??」
「陽菜の家なんかしらねーよ(笑)
 あ、でも近くにひまわり公園があるけど…」
「「えぇ?!」」

ひまわり公園は私の家の近くというか、
すぐの隣のマンションで1人暮らししている。

「私、その隣のマンションに住んでるんだけど…」
「…え??俺もなんだけど…」
「「えぇ?!」」


私と空は同じマンションに住んでいて
でも、お互い知らなくて
昨日はじめで話した。

「んじゃ、今日陽菜の家行くわ!!
 もうさ、俺家いたってつまんなくって!!」
「…まぁ、いいけど…
 彩夏くる??」
「あーごめん!!行きたいけど
 今日、予定あるんだー!!本当にごめん!!」
「そか、残念だな。
 まぁ今度3人で集まるべ」


今日の通学時だけでこんなに仲良くなれるとは思えなかった。
しかも空から「メアド交換しよー」と言ってくれた。

高校入学して初めての友達が
桜田空だった。
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