夏の月夜と狐のいろ。



プロローグ


琥珀色の瞳をした少女がわらう。


無理に笑っているようにも見えた。


私も笑い返した。


くらくてさむくて、怖くて痛い。



そんな、場所。



その少女はとびだしていった。


となりにその子はもういない。



青い瞳が、夢見たように暗闇でゆれた。

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