no name


日差しが強い・・・


「何、言ってんの?これだから、引きこもりは」

『だって・・・これは、暑すぎるでしょ。まだ7月だよね?』


私、閑崎悠亜は久しぶりに学校に登校します。


登校手段は徒歩なのだけれど、暑すぎて・・・帰りたくなっちゃう。


『帰ろうかな・・・』


「馬鹿か!お前はっ!ここまで来て帰るなよ!」


この子は、友達の香田 笑美-kouda emi-。小学校の頃から一緒で親友なのです。美人さんで優しいんだ、めんどくさがりの私の面倒をみてくれる。母的存在?


「あんたさぁ、テスト期間は絶対学校に出るって約束したんでしょー?それで、トップ取るって。」


『そうなんだけどさー・・・それも、めんどくさくなっちゃって。』


「これ以上、楽すんなっての。まともに中学校も出てないアンタが、この高校受かるとか、妬みしかないわ。」


そうなんです。私達が通っている「私立 姫川高校」は文武両道。てゆーか、とにかく凄い人達を集めたみたいな高校。

この高校に入ったら、大体は将来は大丈夫だろうという、素晴らしい高校なのです。


『うーん。笑美は何の推薦で受かったんだっけ?』


「親友の特技を忘れるな。私は、バスケのスポーツ推薦よ。一回試合見たでしょ?」


『そうだったっけ。てか、私は何で受かったんだっけ?』


「え?!それまで忘れたの?アンタは特待生でしょうが、まともに学校に行ってないくせに全国模試は毎回10位以内だったんだから。アンタが真面目にしてれば、1位も夢じゃなかったのに。」


『無理だよー。私には、そんな頭良くないしー』


「嫌みか!嫌みなのか!!」


『ごめん、ごめんー!あ。あれ、校門?』


「謝り方が軽いな・・・そうだよ。」


『やっとついたー。』


「悠亜は、入学式ぶりだね。」


『うん。』


そして、私は春樹に出会ってしまった、
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