あなたは私を愛してる。

如月夏希/キサラギナツキ

「ふぁぁ~~」

午前11時。
爆睡しすぎたあたしは頭をボリボリ掻きながら体を起こした。

今日は土曜日。
バイトは休み。

だからダラダラ過ごす予定。
だったのに。

突然あたしの好きなラブソングが鳴り響いた。
音の発信源はあたしの携帯。
あたしは携帯から充電器を抜いて通話ボタンを押し、耳に当てた。

「もしもし?」

『今起きたのか?』

相手は2つ年上の彼。
付き合い始めて3年目。
この人なら結婚してもいいかな、なんて思ってるのは、彼には内緒だ。

電話越しなのに、微笑っている彼の表情が想像出来る。

「んうー、寝過ぎてちょっとだるい…」

『馬鹿言うなよ、14時に迎えに行くからな』

「えっ?ちょっ『ブッ!ツーツー…』

こういうのは、困るんだけどな…。
< 2 / 11 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop