スイートスキャンダル
「ありがとう。でも、平気よ」


「遥……」


「本当に大丈夫だってば。どうしても体調が良くならなかったら、ちゃんと病院に行くから」


ニッコリと笑ったあたしに、柊君は不満そうなままだったけど…


「約束するから。ね?」


それでも笑みを浮かべていると、程なくして彼が小さなため息をついた。


「わかった……。でも、来週になってもまだ体調が悪いようなら、仕事を休ませてでも病院に連れて行くから」


大袈裟に感じるけど、柊君が心配してくれている事はわかっているから、小さく笑って頷いた。


「もう寝よう。おいで」


彼は、あたしを優しく抱き締めながら背中をトントンと撫でてくれ、ゆっくりと夢の中へ誘ってくれた――…。


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