腑に落ちないけど、ご馳走して貰ったからには不躾な態度は取れない。


「確かに、すごく美味しかったけど……」


「だったら、いいじゃないですか」


微笑んだ柊君は、さりげなくあたしの右手を握った。


咄嗟に顔を上げると、彼が口を開こうとしたけど…


「言っておくけど、これはご馳走になったお礼よ!あたしは借りを作るのが嫌なの!」


それよりも先に強く言い放って、フイッと顔を背けた。


隣にいる柊君が、クスクスと笑っているのがわかる。


ドキドキするのは、意地悪な彼のせいなのか、慣れない事をしているせいなのか…。


どちらにしても、甘酸っぱいような感覚を抱いた胸の奥が妙に熱かった――…。


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オトナ女子  アラサー  イケメン  再会  甘々  年下  溺愛  意地悪  強引  一途 

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