マスカレードに誘われて

仮面舞踏会


日が沈み、月が出る。
湖の畔にある屋敷に馬車が止まり、人々が次々に降りてくる。
彼らはハロウィン用の衣装に身を包み、装飾のついた仮面をつけている。

ダンスホールにはシャンデリアが輝き、壮麗な雰囲気を醸し出している。

音楽が奏でられ、人々が談笑する部屋の隅に、本日の主役である二人がひっそりと佇んでいた。

「こんな数の人……初めて見たわ」

「あぁ、僕もだよ。さすがに尻込みするね」

周りの空気に流される。
誰かに話し掛けようと思うも、緊張からか、思い通りに体が動かない。

ロイは、赤紫色の仮面を付けていた。
髪と肌の色が薄いせいか、仮面が浮き立って見える。

彼は紫色の自分のマントを翻して見ていたりした。

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